《 何年経っても優秀な人は優秀、ダメな人はダメの評価で意味があるのか 》
ここに10人の社員の会社があるとします。その会社に評価制度を導入しました。この評価制度は、優秀な社員とダメな社員を選別し、その結果によって給与を決めたり昇格させたりすることが目的です。
さて、この評価制度を5年間運用したら、その会社の社員はどのように変わっているでしょうか。たぶん、もともと優秀だった人は相変わらず良い業績を残しているでしょう。しかし、ダメな社員だった人は優秀な社員に変身しているでしょうか。たぶんこの人は競争することを諦めて、低い順位に甘んじる選択をしているだろうと推測できます。
5年経っても優秀な人は優秀で、ダメな社員はダメのままなので、次第に評価制度の意味がなくなってしまい、ついには評価制度そのものをやめてしまうことになります。
ほとんどの場合、ダメな社員は評価制度を導入してもその評価制度が「育てるしくみ」となっていない場合、やはり相対的にはダメなのです。
やめない社員研究所 原川 修一